クリスマスツリー


Arbre de Noël




フランスでもクリスマス・ツリーを飾ります。子どもがいる家庭の方が熱心なのも同じでしょう。

フランスでは580万本のクリスマスツリーが売れるのだそうです。フランスの世帯数は約2,500ですから、約2割の家庭がクリスマスツリーを買っていることになります。

買われるツリーの大半は本物のモミの木で(530万本)、最も人気があるのは1m~1.5mの高さの木だそうです。

パリの朝市で売られていたモミの木
手前は、がさばらないように梱包する道具

 クリスマスツリーは天国の象徴

この時期に木を飾るというのはケルト人の時代にまで遡りますが、いわゆるクリスマスツリーが初めて登場したのはアルザス地方(1521年)。この地方では、12月21日(聖トマスの祭日)に緑の木を住人たちが切ることが認められていたそうです。その木はバラ、リンゴ、お菓子などで飾りました。

 ← アルザス地方のクリスマスマーケット

現在のクリスマスツリーに丸いボールを付けるのは、アダムとイブにちなんで赤いリンゴをぶら下げていたことの名残りなのだそうです。

古い聖人カレンダーでは、12月24日はアダムとイブの日であったということもあります。聖人の祭日があることは、「フランス人のファーストネームとカレンダーの関係」でご紹介しました。

宗教改革があったとき、プロテスタントはキリストの生誕をクレッシュで表現することを拒み、それよりはクリスマスツリーで表現しようとしたのだそうです(1560年)。つまり、クリスマスツリーはアダムとイブがいた天国、善と悪をを象徴するものであるとしたわけです


 クリスマスツリーの普及

18世紀になると、モミの木を飾る風習がドイツ、フランス、オーストリアで広く行われるようになります。イギリスに伝わったのは19世紀半ば。若きヴィクトリア女王がウインザー城にクリスマスツリーを飾りました。そのときからクリスマスツリーは大々的に広まっていきます。

モミの木は明かりを灯されるのですが、当時は蝋燭が高価であったため、クルミの実に油を入れ、そこに芯を入れて燃したりしたそうです。

電球のイルミネーションが登場したのはアメリカで、1880年のことでした。とは言っても、当時は電球が非常に高価だったので、ごく限られた人々ができることだったそうです。



クリスマスツリーには赤いリンゴを下げるものだったのですが、リンゴを収穫できなかった1858年、現在あるようなボール飾りを考え出した職人がありました。





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 作成: 2006/12
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