冬の料理: シーフード @
Fruits de mer


友人の家で出されたシーフード
生の魚介類を食べる

最近の日本食ブームで、フランス人たちもお刺身をおいしいと言うようになりました。10年くらい前には、「生で魚を食べる」と言っただけで顔をしかめられたのです!

「でもレモンをかけて、調理したのと同じようにするのでしょう?」などと聞かれて、ワサビと醤油で食べるのだと説明すると、余計顔をしかめられました。魚を調理しないで食べるというのは、原始人のように思われたような気がしたものです。

そのくせフランス人は生牡蠣を食べるのはおかしい!・・・、と私は思っていました。

それが、どういうわけか、ここ数年の間に、刺身がおいしいと思われるようになりました。

ちなみにフランスでは、なぜか牡蠣は生で食べるものとされていて、よほどしゃれたレストランでないと、火を通した牡蠣の料理をつくりません。私は、牡蠣フライは毎日食べても飽きないくらい好きなのですが・・・。


冬ならではのシーフード、でも・・・

冬、シーフードに人気が集まります。今ではいつでもシーフードが食べられるような環境になったのですが、やはり寒い時期だと安心感があるせいか人気があります。

シーフードを売り物にするレストランやビストロなどでは、店の外に並べて、専門の係りが大きな皿を用意します。寒い冬ならではの風景です。

でもシーフードは私も好きなのですが、ボリュームがありすぎるのが欠点。色々なものを少しずつ食べるのが好きなのに、この料理をレストランで注文すると、前菜はパス。せいぜいデザートを食べるくらいになってしまいます。

大きな皿に盛られたシーフードは、食べきれないことが条件の料理であるかのように、巨大な皿に盛り付けられています。大食漢のフランス人たちでさえ、シーフードの盛り合わせが運ばれたときには、まず、「ワー!」と言います。この「ワー!」がないと、シーフードは失格になってしまうのでしょう。

フランスの友人に、シーフードだけの食事は寂しいと言ったら、シーフードの後にオニオン・スープを注文するのが良いと教えてくれました。なるほど良いアイディア! と思いました。冷たい料理の後に、体があたたまるオニオン・スープ。他の友人に話しても、良い組み合わせだと言いました。でもオニオン・スープが入る余地を残すために、シーフードの盛り合わせを半分以上残するのはもったいない、という結論になりました。

先日、魚介類専門のレストランに入ったとき、シーフードにしようかと迷ったあげく、昼なので、それほどの食欲はないと諦めました。

生牡蠣12個の前菜にして食べ始めていると、隣のテーブルのカップルのところにシーフードの皿が出されました。みごとな盛り合わせ! 「やはりシーフードの盛り合わせにした方が良かったな〜」、などと口走ったのがきっかけで、おしゃべりし始めました。

ついでに写真を撮らせてもらったのが下の写真です。皿を回して、後ろにあるカニも見せてくれたので、マウスを近づけてご覧ください。遠慮なく立ち上がったら、豪華な盛り合わせをお見せできる写真になったのに残念です・・・。
 

シーフードの欠点は、フランス人でも食べきれないほどのボリュームがあり過ぎることのほか、食べるのに時間がかかることもあります。

この写真をとった時のレストランでは、別のテーブルにいた中国人らしいカップルがシーフードを注文したのですが、ウエートレスが「やめた方が良い」と言っていました。彼らは急いでいるらしかったのです。

ウエートレスによると、シーフードを食べるには2時間は必要だとのこと。

小さな貝などを針で突っついて身を出したり、エビやカニの身を出したりと、かなり時間がかかる食事になるのは確かなのです。

結局、中国人旅行者らしいカップルは、とても残念そうでしたがシーフードは諦めました。

シーフードをレストランで食べたとき、死ぬかと思った経験をしたことがあります・・・
ドジな私をお見せするお話ですが・・・

2003年12月


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