野バラ
Églantier

 どこにでも咲いている素朴な野バラですが、私は好きな花です。

 日差しを浴びてたくさん咲いていると見事ですが、近づいて花だけ見てもきれいだと思います。花びらが開ききらないうちはピンク色が鮮やかです。微妙に花が違うと思ったら、一口に野バラと言っても色々な種類があるのだそうです。

Églantier
 花びらも実も食用になります。

 花はエグランティーヌ(églantine)という女性の名のような名称で呼ばれるのですが、実の方はgratte-cul という変な名前で呼ばれます。そのまま訳せば「尻をかく」。先っぽが尖がっているからでしょうか? まさか昔には、かゆいお尻をこれでかいていたわけではないと思うのですが・・・。

 フランス人の女性が、小学生のころしたイタズラの一つに、これを男の子の背中に入れるというのがあったと話していました。

 実にはレモンの5倍ものビタミンCがあるのだそうです。ジャムにしたり、アルコール飲料にする人がいるようです。

 日本でブームになっているというローズヒップは、この野バラの実から作っているでしょうか? 栄養がたっぷりなのでしょうね。フランスの友達に会いに来たロシア人は、野原を散歩していてこの実がたくさんなっているのを見て驚いていました。ロシアでは高価なお酒にするそうで、誰も実を摘まないのを不思議がっていました。
作成:2004年6月  更新: 2006年5月
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