イヌサフラン   Colchique d'automne

夏が終わる頃から、牧場にはクロッカスによく似た花が咲きます。

この花が咲いている牧場では、マッシュルームによく似た「ロゼ・ド・プレ(牧場のピンク)」と呼ばれるキノコを見つけることができるという目安にしています。

この薄紫の花を初めて見たときには驚いてしまいました。クロッカスは春に咲くものだと思っていたからです。

実は、これはクロッカスではなくて、イヌサフラン(Colchique d'automne)というユリ科の植物なのだそうです。

日本語名には「サフラン」と付いていますが、高価なスパイスのサフランとは別物。

イヌサフランの種子や球根に含まれているコルヒチンは、痛風の治療に用いられていたこともあったそうですが、呼吸困難をおこすことがあるほどの強い毒性を持っているのだそうです。

フランス語の名前は「秋のcolchique」。コルヒチン(仏語ではcolchicine)という毒性のあるこの植物は、ギリシャ神話にあるコルキス(Colchide)の王女で毒殺者として知られるメデイアにたとえられます。


毒性があるとはいえ、愛らしい花です。イヌサフランは「コルチカム」という名で園芸用に販売されています

どの牧場にでも咲いているというわけではないのですが、咲いているところでは一面に広がっているので見事です。

最終更新: 2010年10月



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