ブドウの品種比較
- ブルゴーニュ・ワイン -  (2004年8月初旬)

ブルゴーニュ南部を旅行したとき、高速道路を出たところに昔のブドウ圧縮機をしつらえた飾りがありました。この手のデコレーションは、道路のロータリーの中央にある飾りではよく見かけるものです。


圧縮機の横には3列のブドウ畑がつくられていました。青い表札が立っていて、ブドウの品種名が表示されています。

ブドウの産地では、ロータリーの中央にミニュチアのブドウ畑が造られていることもよくあるのですが、そんな所で車を止めて眺めるわけにはいきません。

高速道路を出たときに、ちょっと休憩してはいかがですか? という、良いアイディアだと感心しました。さっそく車を降り、ブドウの木を眺めてみました。

ブルゴーニュ地方で生産されるワインの品種を見分けるのは、他の地域より容易です。品質保証されているブドウの品種が少ないからです。たいていの場合、赤ワインならピノ・ノワール種かガメ種。有名な高級になるのはピノ・ノワール、ボージョレー・ワインはガメ種が使われます。白ワインならシャルドネ種かアリゴテ種だろうと思えば良いのです。ブドウの実が色づいていれば、赤か白かはひと目で分かります!

地域によって、この村なら赤ワイン、この辺りなら白ワインだろうというのも想像できます。ブルゴーニュ・ワインの銘柄は、村や地域の名前が使われていることが多いので判定はしやすいのです。高級ワインを生産しているところなら、赤はピノ・ノワール、白はシャルドネと決まっています。

ところが例外もあるので、そう簡単にブドウの品種を識別することはできません。かねがねブドウの品種はブドウの木を見ただけで見分けられるのだろうかと思っていました。そこで出会ったのが、この小さな展示。

ミニュチュアブドウ畑には、この地域で生産されている3種類のブドウの品種が植えられていました。


シャルドネ種 (Chardonnyr)

ピノ・ノワール種 (Pinot noir)

ガメ種 (Gamay)

ブドウの葉と実をつくづくと眺めてしまいましたが、よく見分けられない・・・。写真をたくさん撮って、パソコンの画面上でも見比べてみました。

なんとなく違うように見えますが、やはりよく分からない・・・。8月の初めだったので、まだブドウも色づいていなくて同じように緑色をしています。よけい見分けがつきません。

ワインを味わってみると、品種が何であるかは、かなり簡単に分かるのに!・・・



この翌月、ドライブの途中で車を止めて見学してブドウを収穫を見学しました。畑にいた農家の人が色々話してくださるので、品種の見分け方を聞いてみました。

赤ワインになるガメ種とピノ・ノワール種を見比べたとき、「一番はっきりしているのは葉ですよ」と言って見せてくれたのが、下の写真です。
左の大きな葉がピノ・ノワールで、右の小さな葉はガメ。葉の大きさも、切り込み具合が違うので、簡単に見分けられるとのこと。

畑にはこの2種類のブドウがありました。実の方は、ピノ・ノワールが粒がぎっしりつまって小さく、ガメの方は伸び伸びと比較的大きな房になっていました。

なんとなく見分けられるようになった気がして満足しました。
作成: 2004年8月  更新: 2004年10月


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