シャより 1/3
ブルゴーニュのワイン農家に暮らして

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 ジヴリー町とワイン

ジヴリーという町

 僕が住んでいるのは、ブルゴーニュ地方の南の方にあるジヴリー町です。

 小さいのですが歴史がある街です。13世紀には要塞で囲まれた町だったそうです。宗教戦争では破壊されたのですが、繁栄した町の面影が今でも残っています。

 ブルゴーニュは世界的に有名なワインの産地。このあたりでもワインが生産され、「ジヴリー(Givry)」という銘柄のワインがつくられています。

 ブルゴーニュワイン地図では Côte Chalonnaise (コート・シャロネーズ)という地域に入っているそうです。

ジヴリー村のツーリストオフィス

ブルゴーニュ・ワイン地図

ジヴリーの町

アンリ4世がお気に入りだったジヴリーの赤ワイン

 ジヴリでは赤と白のワインがつくられていますが、ワインが好きな人たちが話題にするのは赤の方のようです。

 とても飲みやすくておいしい赤ワインなのですが、誰でも知っているような有名な銘柄にはなっていません。

 それで、味の良さに比例しては値段が吊り上げられていないのも魅力なのだそうです。

 ブルゴーニュ・ワインの中で高価なワインがつくられるのは、僕が住んでいるところではなくて、ボーヌという町のあたりです。ジヴりーの赤ワインは、その高級ワインであるヴォルネーを思わせる、という人もいます。

 でもジヴリーは、はるか昔から、知っている人には高く評価されておたワインでした。

 アンリ4世という王様(左のお皿に描かれている人)は、ジヴリーの赤ワインがお気に入りだったそうです。

 アンリ4世(1553-1610年)はブルボン朝の初代フランス王です。

 「あ! ナントの勅令を出した王様だ!」、と思われた方があるかも知れませんね。

 賢明で有能な王様として、人気もあったようです。ワインの好みも一流だっと思います。

クロ・サロモン

 僕の家もワイン醸造農家です。

 ブドウを栽培して、ワインに醸造して販売しています。

 作っているのはジヴリーの赤ワイン。しかも「一級(1er Cru)」と呼ばれるランクのものだけ作っています(エヘン!)。

 最近は白ワインも始めたのですが、生産量が多くはないので、大々的には売っていません。

 ここで生産されるワインには、ドメーヌ(ブドウ園)の名前「クロ・サロモン(Clos Salomon)」と言う名が付けられています。由緒ある歴史を持ったブドウ畑なのだそうです。

これがクロ・サロモンの門です。立派でしょう?
 「クロ・サロモン」とは、14世紀からジヴリーに土地を所有したサロモン家に由来しています。アヴィニヨンの教皇にワインを納めていたことも記録に残っているそうです。
クロ・サロモンの歴史については、
日本で「クロ・サロモン」を販売しているお店をが詳しく紹介しています。

 その歴史の中に出てくる「コルタンブル教会」というのは今工事中です。

 工事の様子を見学させてくれるのですが、いらっしゃれない方々のためにお見せします。
ロマネスク教会の修復工事を紹介するページへ 
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