フランスのクリスマス

フランス人のクリスマスイブとは?

- クリスマスイブの食事に関するアンケート調査結果より -


フランス人を対象にして「あなたのクリスマスの食事はどんな風に行われていますか?」というアンケート調査の結果がありました。(2004年12月実施、回答者893人、Internaute Magazine
 
ご馳走の準備から、実際の食事にいたるまでの質問に対する答えがあるので面白いと思いました。

ただしインターネットで行われたアンケートなので、インターネットを使っている人たちが回答者に限られるわけです。それでも、かなりフランス人のあり方を示していると感じます。

ところでフランス語では、クリスマスイブは「réveillon(レヴェイヨン)」と呼ばれます。réveiller(眠りから覚ます)からきているこの単語は、夜遅く食べる食事を指します。1年中いつレヴェイヨンをしても良いわけですが、普通はクリスマスイブと大晦日のお祝い食事に用いられます。

伝統的には、クリスマスイブの食事は12月24日の深夜なのだそうです。クリスマスのミサに行って、それから食べたのでしょうか。

まず、フランス人たちがいつクリスマスを祝うのかを示す結果から見ましょう。

クリスマスの食事は24日と25日
あなたの家ではクリスマスの食事はいつ?
 食いしん坊だから、24日と25日の両日
40 %
 24日の普通の時間
31 %
 25日の昼食
17 %
 24日の真夜中(あるいは非常に遅い時間)
12 %

半分近くの人は、24日の夕食と25日の昼食にクリスマスのご馳走を食べています。

ただし、さすが高齢者はそれがきつい様子。40歳以下の48%は2回のご馳走を食べると回答していますが、60歳以上では2割に過ぎません。

クリスマスイブの真夜中に夕食をするという伝統的な祝い方をしているのは12%に過ぎません。



クリスマスは家族で祝うもの
誰とクリスマスの食事をすることが多いか?
 親族(親、子ども、祖父母、兄弟)
59 %
 家族(親と子ども)
34 %
 家族と友人
6 %
 友人間
1 %

これはアンケート調査を見ないでも分かっていることでした。それにしても徹底していますね。大きな意味での家族、小さな意味での家族を合わせると、93%の人たちが家族だけでクリスマスを祝っています。

もっとも家族以外は受け入れないという閉鎖的なものではないとも思います。ごく親しい友人の中に、クリスマスを一緒に祝う人がいない人などがいると、誘っている感じがします。クリスマスを一人で過ごすなんて可愛そう! と放っておけないように見えます。

もっとも、そういう友人を招待するのは、家族の集まりにオマケとして入れる感じなので、これほど圧倒的に家族で祝うという結果が出るのだと思います。


クリスマスの食事は8人以上でするのが普通

あなたの家でのクリスマスの食事には平均何人集まるか?
 12人以上
22 %
 8〜12人
34 %
 4〜8人
35 %
 1〜4人
9 %

たいてい核家族だけでクリスマスをするのは少なくて、別々に住んでいる親や兄弟が集まるので、こんなものでしょうね。

4分の1は12人以上が集まります。ご馳走を出すわけですから、準備は大変だと思います。


クリスマスの食事は1カ月前から準備を始める

クリスマスの食事の準備は?
 1カ月前から
59 %
 1週間前から
33 %
 2〜3日前から
5 %
 いつもと同じにやる
2 %
 当日
1 %

クリスマスのイルミネーションが始まる11月末からクリスマスに何を食べるかを心配し始めるようです!

料理を仕込みだすというのではなくて、今年のクリスマスには何を出そうか?・・・ということだと思います。食材を注文したりすることもあるとは思いますが。


 クリスマスイブでは料理することを楽しむ

あなたにとって、クリスマスの食事の支度とは?
 喜び
74 %
 挑戦
12 %
 自分の家ではクリスマスイブをしないように切り抜ける
6 %
 悪夢
5 %
 やらなければならないこと
3 %

食べ物にうるさいフランス人を喜ばせるご馳走を準備する大変なものです。それでも、74%の人は、食事をつくるのは「喜び」だと答えています。

「挑戦」というのも、「やるぞー!」と張り切っているわけです。つまりは、大半のフランス人たちが張り切ってクリスマスの料理を作っているのをうかがわせます。

それでも、「悪夢だ」と答えた人も5%います!

「悪夢だ」と答えているのは、40〜59歳では8%であるのに対して、60歳以上では2%に過ぎません。

高齢者が料理担当とはならない、ということはないと思います。結婚した子どもたちも実家に集まってクリスマスを祝うというのが多いですから。おそらく、この世代の人たちは子沢山の世代なので、大勢の食事をつくるのに慣れているからだと受け取れます。


新しいご馳走を試してみる

いつクリスマスのメニューをつくるか?
 クリスマスを利用して、ご馳走の新しいレシピを試してみる
54 %
 伝統的な料理とレシピの方を好む
40 %
 食事の間はゆっくりできるようにケータリングを頼む方を好む
6 %

クリスマスのご馳走をつくるのが楽しいと思っている人が圧倒的なわけですが、それは新しい料理を作ってみるということでも楽しんでいるように見えます。


洗練されていてボリュームのある食事

あなたにとって、クリスマスの食事とは、第一にどんな食事か?
 洗練されている: 量は少なくても優れた料理
57 %
 ボリュームがある: お祭りなのだから質と量が必要だ
43 %

料理の質か、ボリュームかは半々に意見が分かれます。それでも、やはり質の高い料理でなければならないということは最低条件のようです。

ここにも年齢差が見えます。量より質だとしたのは、60歳以上では83%。40歳以下には50%しかいません。やはり若者には、お腹が苦しくなるくらい食べるのがクリスマスでしょうか。

ところで、この「ボリュームがある」という基準は、日本の基準よりはるかに上です。「量が少なくても・・・」などと答えた人も、普通にお腹がいっぱいになる以上のレベルは求めているはず!


クリスマスにはフォアグラが欠かせない

クリスマスになくてはならない料理とは?
 フォアグラ
51 %
 クリスマスケーキ
29 %
 牡蠣(カキ)
11 %
 七面鳥
9 %

やはりフォアグラがご馳走のトップ。日本のお正月にとっての数の子のような感じがします。

フォアグラは前菜の前に食べても良いわけですから、メニューに入れやすくもあります。


フレッシュ 鴨(カナール)のフォアグラ
(フランス・ヴァンデ)



フォアグラ テリーヌ カナール

フォアグラを探す
サイト内リンク: フランスのご馳走: フォアグラ

牡蠣は「クリスマスの料理になくてはならない」と考えるのは、年配の人で多くなっていました。40歳以下では8%に過ぎないのに、60歳以上では24%にもなっています。

昔は運送手段が悪くて、めったに牡蠣を食べられなかったからでしょうか?
フランスで牡蠣といえば、殻付き!


殻付きのカキを探す


クリスマスケーキはアイスクリームが良い

どんなクリスマスケーキが良いか?
 アイスクリームのケーキ
41 %
 ケーキ屋のケーキ
21 %
 ホームメイド
21 %
 クリスマスケーキは嫌い
17 %

クリスマスの料理はボリュームがあるのが普通です。だいたいにおいて、その前のチーズのあたりで、限界を超えて食べているはずなのです。

となると、デザートは軽くしたくなります。薪の形をしたフランスの伝統的なクリスマスケーキは、バターたっぷりで、かなり胃に重いのです。

見た目はクリスマスケーキでも、アイスクリームで作られていると口に入りやすい。それで4割の人がこの冷たいクリスマスケーキを望んでいます。



アイスケーキを探す
サイト内リンク: クリスマスケーキは薪の形: ブュシュ・ド・ノエル


シャンパンはお祝いの飲み物

クリスマスの飲み物は?
 食事の前と、デザートのときにシャンパン
44 %
 食後酒として、あるいは前菜のときにシャンパン 25 %
 デザートにシャンパン 21 %
 気取らずにシャンパンはなし 10 %

やはりクリスマスにはシャンペンは欠かせませんね。
シャンパンを出さない人は1割に過ぎません。 


☆ シャンパンを探す



ところでシャンパンは、食前酒として出すか、デザートの時に出すかを悩むのです。回答者の半分近くは、その両方と答えています!

シャンパンを初めに出すことを好んでいるのは高齢者(60歳以上の42%)。40歳以下では18%に過ぎません。

私はシャンパンは食前酒として出される方が好きです。デザートの時に出されると、そこでどっと酔いが回ってしまうので。

* シャンパンに関しては、このサイトの中でかなり詳しくご紹介しています:
  シャンパン関連記事の目次


フランスのクリスマスのご馳走とは?



楽天市場アンケート:
LOVER’S Xmas  クリスマスはみんな何するの!?

作成: 2005年12月
Source

  フランスのクリスマスを紹介したページの目次

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