冬の料理: ラクレットRaclette |
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フランスの鍋物料理 | |||||
日本の冬には鍋物が嬉しい。フランスにも、そんな雰囲気の料理があります。
日本の鍋物に相当するのが「フォンデュー(fondue)」という料理。中華料理屋さんに行くと、日本人にはなじみがある鍋物料理にはフォンデューという名前を付けています。 チーズ・フォンデューと並んで有名なのは、フォンデュー・ブルギニョンヌという料理かも知れません。こちらは鍋にオイルを入れた鍋をテーブルに置いて、小さく切った牛肉を串にさして、さっと揚げて、ソースにつけて食べます。 フォンデュー・ブルギニョンヌ(fondue bourguignonne)の「ブルギニョンヌ」というのは、「ブルゴーニュ風」というような意味です。ところが、なぜかブルゴーニュ地方では余り食べる機会がありません。パリなどに行ったときには、レストランのメニューにあるのを時々見かけるのですが、ブルゴーニュで見つけようとしたら非常に難しいと思います。 ブルゴーニュのレストランでフォンデュー・ブルギニョンヌを食べたことはありますが、オイルの代わりに赤ワインにしてありました。そのレストランのスペシャリティーでした。 どうも油で揚げる料理というのは、フランス人には余り喜ばれないように感じます。最近のフランスでは日本料理ブームですが、人気があるのは寿司や焼き鳥で、天ぷらというのはほとんど話題にされることがありません。 |
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ラクレット | |||||
冬に友人の家に招待されたとき、一番よく出てくる鍋物料理はラクレット(raclette)です。これはブルゴーニュでの話しですので、他の地方では違うかも知れません。 ラクレットは、鍋を使うわけではないのですが、鍋物料理と同じような雰囲気があります。ラクレットのために専用の電気器具をテーブルの中央において、チーズを鉄板で溶かして、ハム・ソーセージ類とジャガイモと一緒に食べるというものです。 |
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ラクレット専用のグリル 普通は上部が鉄板になっていて、クレープを焼いたり、鉄板焼きもできるので便利です。 ゆでたジャガイモが冷めないように上に乗せています。 |
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ラクレットに必要なのは次のものだけ。
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ラクレット・パーティ | |||||
友人の家でラクレットを食べたときの写真をお見せします。 をクリックすると、写真の窓が開きます。その写真のあちこちをクリックすると、どんな料理なのかを説明する画面に代わります。 |
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ラクレット専用のチーズ | |||||
ラクレットには「ラクレット(raclette)」という、セミハードタイプの大きなチーズを使います。ラクレ(racler)とは「そぎとる」という意味です。 他のチーズを使うのを薦められたこともありますが、やはりラクレットはラクレット・チーズが良いように思いました。 ラクレット・チーズは安い方のチーズです。でもを選ぶときには、スタンダードなものより少し高めになりますが、生乳でつくったラクレットの方が味が濃くておいしいと感じます。
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ラクレットはお腹が張る? | |||||
フランス人は、ラクレットは食べ過ぎてしまうのでお腹が膨れる料理だと言うのですが、私は他の料理に比べて特にボリュームがあるとは感じません。フランス料理はなんでもお腹がいっぱいになると思っていますので。 ただチーズは脂っこいので、生野菜が欲しくなります。野菜といえばジャガイモくらいしかないので、みんなお腹が膨れるのだと思います。
写真をお見せした友だちの家でのラクレット・パーティのときにも、この香草を持っていってしまいました。でも、私のようにリュコラと一緒にだすフランス人はいないと思うので、典型的な食べ方だとは思わないでくださいね。 |
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手抜き料理となるラクレット | |||||
ともかくラクレットは、調理の手間は全くかからないのがメリット。チーズ・フォンデューをつくるよりは遙かに楽なのです。 来客があるときには、前菜、メイン料理、チーズ、デザートを用意しなければなりません。ところがラクレットにすれば、ボリュームがある料理なので前菜はパスできます。デザートの前のチーズ盛り合わせも、チーズ料理を食べた後なので省略できます。 というわけで、手間をかけずに食事会をしたいときには、この上なく便利なメニューとなるのです。 ただしこの料理ではハム、ソーセージ類がおいしいかどうかが、かなり大きな要素になります。最低でも3種類くらいはないと寂しいです。生ハムがあれば最高! ラクレット専用のヒーターは、フランスの家庭なら何処にでもあるように感じます。このヒーターをテーブルにおいて食べるのはありふれているので、チーズ・フォンデューやラクレットがメインのレストランでは、大きなラクレット・チーズをダイナミックにあぶって食べるような出し方をします。 |
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ラクレットはスイス料理 | |||||
私はラクレットが大好き。子どもの頃の愛読書だった『アルプスの少女ハイジ』の中に、おじいさんがチーズを串にさして暖炉であぶって食べるというところがあり、おいしそう〜!と想像したものでした。 確かにラクレットはスイス料理でした。 ところがスイスを旅行したとき、メニューにラクレットとあったので喜んで注文したのですが、フランスでは見たことがないものでした。 お皿の上に一切れだけラクレットがのって出てきたのです! ジャガイモの付け合せくらいはありました。でもハム、ソーセージ類は全くなし。いい加減なレストランだったのでしょうが、フランスのレストランでこんなものを出したら、みんな怒ってしまうと思います・・・。 ラクレットは日本人にも喜ばれる料理だと思っていました。最近では、日本でもラクレットが普及してきたようです。
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作成: 2003年12月 更新: 2008年11月 |
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