森のキノコ:
トロンペット・ド・ラ・モール
(死者のトランペット) |
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収穫期: 11月~12月
仏語名:trompette de la mort , craterelle
日本語名: クロラッパダケ
学名: Craterellus cornucopioides |
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不気味な名前のキノコ
秋の森では、「トロンペット・ド・ラ・モール(trompette de la mort)」という名前のキノコが見つかります。「死者のトランペット」の意味があるので、毒キノコのような名前ですが、高級な野生キノコです。
ミサ曲で、高らかにトランペットが響き、それが人間に死を告げるファンファーレになっているのを思いおこすのですが、そのイメージで付けられた名前ではないかと思います。
キノコの傘の中央部分が空洞になっていて、黒いトランペットのような形をしています。なんとも不気味な名前のキノコですが、フランスでは珍重されている野生のキノコです。
皮が薄いので、キクラゲに似ている感じもします。またの名前は craterelle で、これはラテン語のcrater(壺)から来ています。壺というよりは、やはりトランペットの形に近いと思いますが。
キノコが若い状態のときは真っ黒ですが、それを過ぎると灰色に近くなっていきます。
日本名はクロラッパタケと、そのまま翻訳したような名前。日本にも生えているそうなのですが、あまり食用キノコとしては余り知られていないようでした。
また、偶然なのでしょうが、このキノコが生えるのはカトリック教で死者を祭る祭日(11月1日の万聖節)の時期とも重なっています。この祭日には雨が降ることが多いのですが、死者のトランペットは雨がたくさん降った後によく生えるのです。
黒いので遠くからは見えにくいのですが、木の根元などにびっしり生えているので、見つかったときにはどっさりと取ることができます。
下の写真で赤く印をつけた黒いキノコがそれです。
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似ているキノコとしては、濃い灰色の chanterelles cendrées(画像)があります。足の部分で2つのキノコを見分けることができます(死者のトランペットの画像はこちら)が、両方とも食用キノコなので間違えても問題はありません。
トロンペット・ド・ラ・モールは傘の部分がトランペットのように窪みになっているので、土が入っているため、調理するときにはよく洗う必要があります。大きなキノコの場合は、二つに割いてしまうと洗いやすいです。
見た目は黒くて不気味なのですが、生クリーム・ソースで調理して肉料理などの付け合わせにすると、とても美味しいのです。ジビエのテリーヌなどに入れるのも最高です。
乾燥してもおいしいキノコ
そのままの形で簡単に乾燥できるのもメリットで、風味も落ちません。山ほどあったキノコがごく少量になってしまいまうので、がっかりはするのではありますが...。
洗わずに乾燥し、使うときにはぬるま湯に30分近く漬けてでもどし、よく洗ってから調理します。
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乾燥したトロンペット・ド・ラ・モール茸 |
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作成: :2010年11月
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