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ヴェルサイユ宮殿に農村を造ってしまったのは、それほど奇異なことではありません。早くから家畜小屋が作られていたし、ルイ14世は工夫に満ちた野菜畑を造らせていました。 今日でも、この「王様の菜園(Potager du roi)」という野菜畑はガイド付きで見学できます。菜園と言っても果実園の趣の方が強いのですが、温度をあげて旬の前に作物を収穫できるようにする工夫などが見られて面白いです。ルイ14世は菜園を自慢にしていて、賓客が来たときには自ら菜園を案内したそうです。 最近では、フランスの各地にある城で昔の菜園を復元して見学させるということが行われています。食いしん坊なフランス人たちのこと、昔の貴族がどんな野菜や果物を食べていたかに興味を持って見学しているようです。 |
フランスのことを研究しているので、グリーン・ツーリズムの発祥はフランスにあり! と言ってしまいたいのですが、農村に憩いを求めるようになったという点では、イギリス人の方が先に始めたと認めざるを得ません。 17世紀半ば、イギリスの貴族たちは続々と田舎に隠遁しました。政治的・社会的権力のうえで深刻な危機に直面していた彼らは、隠棲とひき換えに晴ばれした気分にひたるべく大挙して田舎へ逃れたのです。 もっともロンドンの濁った空気が不平の種になってきたのは、13世紀以来のことでした。1578年、エリザベス女王は、空気が悪いというだけで、不健全な首都を離れることにしたと言われています。ちなみに、フランスの王家がヴェルサイユに移り住んだのは、その100年も後のことです。 |
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フランスにいらしても田舎に行く時間がない方は、お城のアモーに行かれたらどうでしょうか? 次は、パリから近いアモーの紹介、それから さらに詳しくグリーン・ツーリズムを知りたい方のためのリンクと関連書籍のページです。 |
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