著書紹介


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大島 順子著
JTBパブリッシング (2002年3月)
ISBN4−533−04239−2
単行本: 237 p   サイズ: 21cm x 15cm
価格: ¥1,575 (税込)
著者からの挨拶
本の目次
書評
 著者からの挨拶 


 フランス人にとっての「田舎(カンパーニュ)」という言葉は、美しい田園風景を想起させ、郷愁をそそる魅惑的なイメージを持っています。

 日曜日は田舎で過ごす、という習慣がフランスにはあります。お天気の良い日曜日や祭日には、人々がこぞって田舎に行ってしまうので、町の中はゴーストタウンのように閑散としてしまうほどなのです。長期休暇ともなれば、田舎で過ごすのが普通な国ですから、のんびりと農村に滞在することを楽しむグリーン・ツーリズも世界で一番発達しています。

 フランス国土の半分以上は農地になっているので、どこに行っても広大な田園風景が広がっています。そしてフランスの農村には、都市とは全く異なった美しさがあります。田舎で休暇を過ごすと滞在費が安いことも、田舎を旅する魅力の一つです。パリでは質素な滞在しかできない予算でも、田舎ならシャトー(城)に泊まって、一生の思い出となるようなご馳走を食べることができてしまうのですから! フランスの田舎で休暇を過ごすヨーロッパ諸国の人々は非常に多く、夏などには、彼らの国には残っている人がいるのだろうかと心配になってしまうほどです。
   
シャトーの民宿

 私はフランスの典型的な田舎といえるブルゴーニュに住み、長い年月をかけてフランスの隅々まで旅行したので、平均的なフランス人以上にフランスの田舎を知っていると自負しています。日本でグリーン・ツーリズム事業に携わる方々を対象にして、10年以上前からフランスの情報を発信してきました。その仕事をしながら、一般の方々にも、フランスの田舎を旅する楽しさや素晴らしさを知っていただける本を出版したいと夢みていました。

 『フランス田舎めぐり』は、フランスの農村暮らしや田舎めぐりの素晴らしさを語るエッセーとしても、フランスの田舎を旅行するときに役立つガイドブックとしても読んでいただける内容にしました。

『フランス田舎めぐり』の内容は、次のように構成されています。

フランス田舎めぐりのすすめ
 日本では花の都と言われるパリですが、フランス人にとっては「住みたくない町」のトップになっているのです! どんなにフランス人が田舎を愛しているかを紹介し、彼らのように田舎で休暇を過ごすようにお誘いしました。
農村での楽しみ色々
 農家訪問、農家レストラン、美しい村の散策、博物館、イベントなど、田舎でしか味わえない楽しみを紹介しました。
 フランスの緑豊かな農村には歴史の重みも残っており、住んでいる人々も暖かく旅人を迎えてくれます。
 農村に滞在する旅は、癒しの旅としても、フランスの本当の姿を知る旅としても最適です。
農村の宿色々
 農村の宿には、B&B民宿、貸し別荘、安い費用で滞在できる宿泊施設、バンガロー、キャンプ場など、豊富なメニューがあるのも、フランス田舎めぐりの魅力です。特に1軒あたりの部屋数が少なく、アットホームな滞在ができるB&B民宿はバラエティーに富んでいます。貴族などが住まいとしているお城の家、豪華な館、普通の家、農場見学もできる農家民宿などがあるのです。
 ヨーロッパの人たちが、好んでフランスで長期休暇を過ごすのも、趣のある宿に泊まれるし、また費用も安いからでもあります。
ノウハウ編
 田舎を旅すると、生活に溶け込み、現地の人々と交流する機会が多くなります。フランス人との付き合い方、滞在を楽しくする方法など、数多くのフランスの友人と長年付き合ってきた筆者の、とっておきのテクニックをご紹介しました。この章は、留学や仕事などでフランスに住む方々にも役に立つと思っております。
情報編
 旅行を計画するときから、宿の探し方、田舎を旅するときの注意など、実際にフランスの田舎を旅する方々に役立つ実用的な情報を詳細に提供しました。

フランス田舎めぐり』 著者  大島 順子




 目 次 


フランス田舎めぐりのすすめ   Invitation à la campagne française
  • 美しい田園が広がる国、フランス
  • パリは「花の都」?
  • ご機嫌の悪いパリっ子たち
  • 田舎の空気を吸わないと生きられない
  • ストレス解消のためのヴァカンス
  • ヨーロッパで生まれた癒しの休暇
  • 外国人にも愛されているフランスの田舎
  • フランスのグリーン・ツーリズム
  • 田舎めぐりが楽しめるフランス

農村での楽しみ色々   Charmes et plaisirs de la campagne
  • ワイン農家を訪れる
  • 気軽に行けるフランスの農家
  • 本物のフランスの味は田舎にあり
  • 人との触れ合いがある田舎の旅
  • 美しい村々を訪ねて
  • 歴史的建造物、博物館を訪ねて
  • 乗馬などのスポーツを楽しむ
  • 野原や森で遊ぶ
  • 農村の催し物
  • ありきたりでない田舎めぐりの旅
  • 個性があるフランスの地方

農村の宿色々   Où dormir à la campagne
  • 農村ならではの宿色々
    • 農家民宿
    • B&B民宿
    • シャトー・ライフを体験できる宿
    • 日本の民宿やペンションに近いホテル
    • 一流シェフが経営するホテル
    • グループ旅行に適した民宿、安上がりな宿
    • 貸別荘
    • キャンプ
    • モーテル
  • 農村民宿のネットワーク 「ジット・ド・フランス」

ノウハウ編   Pour un séjour plus agréable
  • フランス人との付き合い方
  • フランス式挨拶の仕方
  • 民宿に泊まるときのノウハウ
  • おいしい食事をする方法
  • 田舎のカフェを利用する
  • フランスに溶け込む服装とは

情報編   Bon à savoir
  • 旅行情報の集め方
  • フランスの宿泊施設の基礎知識
  • 宿泊施設の探し方、予約の仕方
  • 田舎めぐりをするときの基本的情報
  • 知っておきたいフランスの習慣
  • 旅に持って行く物いろいろ
  • ジット・ド・フランス貸別荘型民宿の契約書
  • フランス田舎めぐりのためのカレンダー
  • 役に立つインターネット・サイト
  • 一言で通じるフランス語

   



 書 評 


【日本経済新聞】  2003年3月30日 夕刊
 ブルゴーニュ地方に住み、日本のグリーンツーリズム普及にも携わった著者が、フランスの農村ツーリズムの楽しみ方を提案している。同国のグリーンツーリズムは50年以上の歴史があり、郷土の資産を守ることを重視。生活の豊かさを考える上で参考になる。美しい村の散策や農村に残る歴史的建造物の見学、クレープを本場、ブルターニュ地方で食べるなど、田舎巡りの魅力をエッセー風に紹介。同国の歴史や文化を知る手がかりにもなる。シャトーに泊まる方法など旅のノウハウも収録。


【著者を励ましてくださったインターネットでの書評から】

  さとなおの月刊おもしろ本

★★★★ フランスの田舎を旅行するための適切なガイド、なのだけど、同時によく出来たエッセイ集にもなっていて、読み終わると実用的知識プラス「フランスの田舎で数日過ごしたような満足感」に浸れる。
こういうサービス精神満点の本にもともとボクは滅法弱い。書いている人のメンタリティまで想像できて「うー惚れそう」くらいまで行ってしまう。うはは。ちゅーことで、LOVE!なのである。

いや、でもボクのそういう趣味は置いておいてもいい本である。フランス好きや旅行好き、田舎旅のエッセイなどが好きな人はもれなく満足するであろう。文章もいいし構成もなかなか良い。ボクはプロバンスのリュベロン地方を回って帰ってきた後これを読んだのだが、先に読んでおけば良かったとずいぶん悔やんだ。普通のガイドでは教えてくれない、コアでエンスーな旅がこれを読めば体験できるであろう。

  セブンネットショッピング: ポンダ店長の『ラ・ポンダの仏蘭西にどっぷり』コーナー
★★★★★ 普通の旅雑誌じゃ紹介しないようなフランスの田舎町を紹介してくれてます!ぶっちゃけポンダ店長はパリよりも田舎の町の方が好きっす。だってパリってなんか冷たい・・・(ポンダ店長の主観的発言)で、ポンダ店長がフランスで一番好きなブルターニュ地方についても少しだけど記載されてるからカナリひいきします、この本は!日本の喧騒からしばし逃避行してみては?

  Le Chat: 「フランスの本棚」コーナー
★★★★★  も〜フランスの魅力満載!!!!田舎を旅する機会など今まで殆どなかったので、1ページ1ページゆっくり大切に、そして自分が旅をしている気分で読み進めました。ガイドの様に詳しく書かれていますがガイドにはない暖かさが文章から感じられます。エッセイの様でもありますが、エッセイより情報量があります。いつかは田舎めぐりをしたいと心から思いました。本当にお勧めの1冊です。


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そのほかにも励ましの言葉を下さった方々に、この場をかりてお礼申し上げます!

筆者は、その他にもフランスの農村ツーリズムに関する本や報告書を書いています




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