夏の料理: バーベキュー
Barbecue

 何を食べるか
1. なぜバーベキュー?  2. 手作りバーベキュー装置  3. バーベキューの工夫  4. 何を食べるか?

バーベキューの良さは、簡単に大量の料理を作れることにあります。夏になると、フランスの肉屋さんにはバーベキュー用の肉がたくさん並びます。


薄切り肉のマリネー、野菜を挟んで串刺しにした肉の数々
下ごしらえしてあるので、そのまま焼けば良いので重宝です




バーベキューの定番

海沿いの地方では事情が違うかも知れませんが、ブルゴーニュのバーベキューの材料は、たいていは肉とソーセージ類です。

左からメルゲス、豚のバラ肉、子羊

庶民的なバーベキューに欠かせないのはメルゲス。北アフリカの旧植民地時代の影響で普及している食品です。香辛料がきいていて、夏にはピリッとした味が嬉しいのです。

イスラム系文化のソーセージなので、材料は豚ではなくて、ヒツジか牛肉を使ったソーセージが本物です。作る肉屋さんによって、それぞれの秘伝があるのでしょう。おいしいのと、不味いのとの差は非常に大きいと感じます。不味いのは脂ぎっていて、いただけません!

メルゲスに限らず、おいしいバーベキューにしようとしたら、良い材料を仕入れることが第一条件になります。それでバーベキューの味は決まってしまいますから。

色々な肉やソーセージを焼きますが、私が好きなのは、コート・ド・ブッフと呼ばれる骨付きの分厚い牛肉を焼くもの。

お肉屋さんで一番小さく切ってもらっても、1キロ以上になる牛肉です。


胴体だけになった魚をバーベキューするの?...

内陸部のブルゴーニュでも、少人数のときには魚やエビもバーベキューにします。大人数のときは、魚を切り分けるのが大変なので避けるのだと思います。

魚をバーベキューにするために買って失敗したことがあります。見事な鯛を見つけたと喜んで買ったのに、家に帰ってから包みをとくと、胴体だけの鯛だったのです! ハラワタを取り出してもらるつもりだったのに、親切な(?)魚屋さんは頭も尻尾も切り落としていたのです。

日本には「お頭つき」という表現もあります。胴体だけになった鯛にはぞっとして、丸焼きにしてみると食欲もなくなってしまいました。

下の写真の鯛も、「頭や尻尾は落とさないで!」と魚屋さんに言ったのですが、気がつくと背ビレもエラもハサミで切られていました。店先で大声を出して「切らないで!」などと叫ぶわけにいかないので、じっと我慢しました。

背びれも切り落とされて、何となく変になってしまった鯛

焼くときにエラや尻尾に塩をつけてピンとさせると、新鮮そうだし、美味しそうに見えるのに・・・。せめて尻尾には塩をつけて化粧しようかと思ったのですが、気力をなくしてしまったので、そのまま腹にハーブを入れるだけで焼いてしまいました。

この次からは、ハラワタも出してもらわないで、丸ごとの魚を買うことにすることにしました!


野菜を焼くことは少ない

ジャガイモをアルミホイルで包んで焼いて生クリームをのせて食べる、というのも美味しいのですが、フランス人は余り野菜を焼くことは考えないようです。

トウモロコシなどは家畜の餌だと見做されているので、焼いているのは見たことがありません。

バーベキューで焼いた肉を食べたあとにサラダを食べることで済ませてしまうケースが多いです。

それでも、いつも野菜をバーベキューで調理する人もいるので、その料理の一つを右にいれてみました。

トマトのプロヴァンス風。2つに切ったニンニクとパセリのみじん切りをのせて、塩胡椒して、オリーブオイルを少しかけ、アルミホイルでしっかりと包み込んで焼いているだけ、という簡単料理です。



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作成:2004年8月 最終更新:2010年11月



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