アメリカで「母の日」がどのように生まれたかをご紹介してきたのですが、フランスではかなり様子が違っています。 |
フランスに「母の日」ができたのは1941年 |
1941年、ペタン将軍は「母の日(journée nationale des mères)」を公式に認めます。 このとき初めて、子どもの数によらず、すべての母親が祝福されるようになりました。 1950年2月24日、母の日は公式に祝日となります。 そして、母の日は5月最後の日曜日と定められました。キリスト教の祭日とぶつかってしまったときの例外も、このときに決められています。 |
母の日には多産の母親に勲章を与える |
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世界で最も早く高齢化社会となってしまったフランスでは、少子化対策が昔から行われていました。 多産奨励政策は今でこそいくらか薄れましたが、相変わらず子育て支援は日本とは比べ物にならないくらい充実しています。 それでも、子どもをたくさん生んだ母親を表彰することが今でも「フランス家族勲章(La médaille de la Famille Française)」として残っているなんて、少し呆れてしまいます。 毎年、母の日には、市町村長、県議会議長が、多子家族に勲章を与えます。下の写真は2006年に調べたときにあった勲章です。
昔の勲章の方が立派に見えました。こちらが初代の勲章。今は形式的に残ってしまっているからだけでしょうね。 こういう公式行事は別にして、母の日にプレゼントをするというのはフランスでも行われます。日本のようにカーネーションに埋まってしまうような商売は見かけませんが。 10歳以下の子どもがいれば、学校の工作の時間などに作ったプレゼントをもらえるのは確実ではしょうか? 勲章が存在するからでしょう。プレゼントには、「ママ、いつまでも愛してる」などと書かれているペンダントなども売られていました(右のもの)。 こういうのをプレゼントする日本人は、いたとしても例外的でしょうね。カーネーションより可愛らしいプレゼントだと思いました。 でもフランスのママは、こんなものを照れもしないで首に下げておくのでしょうか?・・・ |
そして、父の日もできた |
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母の日の制定から2年遅れて、フランスでは父の日も定められます。 父の日も、母の日と同じようにアメリカからやってきました。 フランスでも父の日は、アメリカと同じく6月の第3日曜日となっています。 |
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出版した報告書: 『フランスの出生動向と家族政策』 |
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記事の始まりに戻る | 作成: 2006年5月 |
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