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Page 1 : フランスのバレンタインデー  /  日本では、どうしてチョコレートなの?
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フランスのバレンタインデー

日本のバレンタインデーは不思議だと、いつも思っていました。

どうしてチョコレートなの? しかも日本の男性たちは甘いものを余り好きでないのに、なぜ彼らにチョコレートを贈るの? どうして女性が愛の告白をして良い日なの? 他の日ではいけないの? どうして義理チョコなの? などなど・・・。疑問はつきません。

フランスでも、バレンタインデーは普及しています。とは言っても、愛し合っている夫婦や恋人たちが二人で祝うのであって、そんな相手がいない人には全く関係がない日です。この「全く!」というあたりに、個人的なひがみのトーンがあるとは受け取らないでください!

もっともフランスでは、毎日、誰かしらの聖人の日になっているので、カレンダーを見ると、2月14日は聖バレンタインの日だと書いてあります。

フランス語ではバレンタインという男性の聖人は St. Valentin(サン・ヴァランタン)。バレンタインデーはサン・ヴァランタンと言われます。英語ではSt. Valentine's day ですが、フランス語で Valentine と最後に e を付けて書けば女性の名前になってしまいます。

2月14日が近づくとバレンタインデーの宣伝が行われるのは、フランスでも同じ。でもプレゼントをしなければならないと考えるのは、まず男性の方です。この機会を利用して愛の告白をする人もいるかも知れませんが、日本のように、女性が愛の告白をする日だというようなことはありません。

フランスで最もありふれたバレンタインのプレゼントは、花束を贈ることではないでしょうか? バレンタインの日に花屋さんに行くのは男性客ばかり。年配の男性たちが花を選んでいるのなど見ていると、ほほ笑ましい感じがします。

その次に多いのは、アクセサリーなどかも知れません。もちろん「バレンタインのプレゼントにはこれを!」という感じで、ありとあらゆる商品の宣伝もみられます。レストランも、恋人たちのための特別メニューをつくっているところもあります。

チョコレートを贈ることもありますが、日本のように「バレンタインデーといえばチョコレート」というようなことはありません。チョコレートと深い結びつきがあるのは、フランスでは復活祭です。この頃になると、ケーキ屋さんのショーウインドーはチョコレートだらけになります。ただし、チョコレートを贈らなければならないというのではありません。自分たちが食べるために買う習慣なのです。チョコレートをプレゼントとして贈るのは、クリスマスの方が多いように思います。
日本では、どうしてチョコレートなの?

調べてみると、やはり、日本ではチョコレート業界がバレンタインデーを流行させたのだそうです。

火付け役はメリー・チョコレート・カンパニー。1958年のことだそうです。

クリスマスにデコレーションケーキを食べることを定着させたのと同様、大成功のアイディアだと感心します!

ただチョコレートを贈る日としただけではなく、「この日だけ、女性が男性に愛を打ち明けて良い」などということも付けたところにも、いかにアイディアマンが考えたかを思わせます。
バレンタイン聖人の祭日というキリスト教の祭りを、日本に定着させる上では、何か付け加えるものが必要だったのでしょう。そもそも日本では、「女性の方から男性に迫るとうまくいかない」という教えが、古代日本の国づくりの話しの中にも登場しているほどですから!

それでも疑問は残ります。なぜ「男性が女性にチョコレートを贈る日」としなかったのでしょうか?・・・

チョコレートを食べない日本の男性に、甘い物を食べる習慣をつけよう! という大きなプロジェクトだったのでしょうか? あるいは、「女性が愛を告白する日」というアイディアが最も効果的とされたのでしょうか? いづれにしても、私個人からみると、どうして告白することができるのが1年に1回だけなの?・・・、と不満に感じるアイディアです。

義理チョコというのも、日本では受け入れられるアイディアだと感心します。フランスでは、そんなことを言っても、誰も従わないでしょうから。チョコレート業界がつくりだした考えなのでしょうか? それとも、チョコレートをもらえない人が可愛そうだから、という日本的な優しさから普及してきたのでしょうか?
バレンタインデーはいつ生まれたのでしょうか?  


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