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フランスの祝祭日やカレンダーは、とても分かりにくいと思っています。
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理由1: |
キリスト教の祭日が多く、その祭日は教会暦に従うために、年によって変わる祝祭日が多い。
しかも、日曜日がキリスト教の祭日になっている日もあるので、国民の祝日で休みなのかどうか分かりにくい。 |
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理由2: |
全ての日にはキリスト教の聖人の祭日が定められている(カレンダーには、日本のカレンダーに吉や凶が書いてあるように、聖人の名前が記載されている)。日常生活にキリスト教の祭日が関係する場合もあるので(季節の節目になるなど)、聖人の祭日を無視することができない。 |
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理由3: |
地域によって(フランス本土、海外領土)、その地域独特の祝祭日がある。
また、信者が多いイスラム教の祭日も話題に出る。 |
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以前からフランスの祝祭日はどうなっているのか気になっていたのですが、思い切って祝祭日をリストアップして、日頃耳にする祭日がいつなのか、どんな意味があるのかをみることにしました。でも、複雑です!
フランスの祝祭日は何日?
日本の情報でフランスの祝祭日を調べると、次の13日間が出てきます。
フランスの祝祭日 (地域により例外あり *)
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2012年 |
2013年 |
2014年 |
祝祭日 |
1月1日 |
元旦 |
Jour de l'an (Nouvel an) |
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移動祝日 |
4月8日 |
3月31日 |
4月20日 |
復活祭(イースター)【日曜日】 |
Paques |
キリスト教の祭日 |
移動祝日 |
4月9日 |
4月1日 |
4月21日 |
復活祭の翌日の月曜日(イースター・マンデー)【月曜日】 |
Lundi de Paques |
キリスト教の祭日 |
5月1日 |
メーデー |
Fête du Travail |
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5月8日 |
第二次世界大戦終戦記念日 |
Fête de la Victoire (1945) |
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移動祝日 |
5月17日 |
5月9日 |
5月29日 |
キリスト昇天祭 【木曜日】 |
Ascension |
キリスト教の祭日 |
移動祝日 |
5月27日 |
5月19日 |
6月8日 |
聖霊降臨祭 【日曜日】 |
Pentecôte |
キリスト教の祭日 |
移動祝日 |
5月28日 |
5月20日 |
6月9日 |
聖霊降臨祭の翌日の月曜日【月曜日】 |
Lundi de Pentecôte |
キリスト教の祭日 |
7月14日 |
革命記念日 |
Fête nationale (14 juillet) |
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8月15日 |
聖母被昇天祭 |
Assomption |
キリスト教の祭日 |
11月1日 |
諸聖人の祝日(万聖節) |
Toussaint |
キリスト教の祭日 |
11月11日 |
第一次世界大戦終戦記念日 |
Armistice de 1918 |
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12月25日 |
クリスマス |
Noël |
キリスト教の祭日 |
* 地域によって加わる祝祭日: Wikipédia / Les fêtes régionales
*フランスの移動祭日の日付を知ることができるサイト |
ところが、この13日のうち2日間は、必ず日曜日になるキリスト教の祭日です。つまり、働く人が休む日として与えられる祝祭日は年に11日間ということになります。
とはいえ、この2つの日曜日の祭日(復活祭、聖霊降臨祭)の後の月曜日は祝日なので、必ず土曜日から月曜日までの3連休になります。従って、買い物や旅行では、この週末は普通とは違うのだとマークしておかなければなりません。
それにしても、こうして表にして眺めてみると、キリスト教の祭日がそのまま国民の祝日になっている割合が余りにも高いと感じました。新年は、クリスチャンにとっては特別な意味がある日らしいのですが、世界的に祝う日なのでキリスト教とは関係ないことにしてみました。
キリスト教と関係ない祝祭日から終戦記念日の2日を除くと、たった3日しか残りません(新年、メーデー、革命記念日)。フランスは政教分離の国であるにも係わらず...。別の宗教を持っている人は面白くないのではないかと思ってしまったのですが、やはりキリスト教を信じる人が国民の半数以上を占めているようです。アンケート調査結果をみると、フランス国民の51%はカトリック(敬虔な信者は27%)で、プロテスタント3%、宗派に関わらないキリスト教徒4%、イスラム教徒4%、ユダヤ教徒1%、無宗教31%となっていました(2006年/CSA)。
次のページから、さらに詳しくフランスの祝祭日をみていきます。 |
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カレンダーを見て祝祭日を知る |
作成: 2009年4月 最終更新: 2012年5月 |
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