フランス国旗をつくる野の花 3/3
③ ヤグルマギク   bleuet des champs
   学名: Cyanus segetum

フランス人に好きな色を聞くと、青と答える人が最も多いのだそうです。そういえば、フランスのサッカーチームのユニフォームも青で、応援するときには「アレー、ブルー!」と言って応援しています。

「ブルエ(bleuet)」と呼ばれる花は、日本では「矢車草(ヤグルマソウ)」と呼ばれることが多いのですが、正式には矢車菊(ヤグルマギク)。花は直径2~3センチくらい。

国旗の色となる三つの花の中で、一番繊細な形をしています。花屋さんで売られているのはおおぶりで、野生の花の美しさからはほど遠いと思います。

ヒナゲシを花瓶に入れるとすぐに枯れてしまいますが、この矢車菊も花瓶に活けることがありません。麦畑などに生えている矢車菊は茎がクニャクニャしていてるし、枯れた部分も多いので、花瓶に活けようと整えるには時間がかかるのです。やっと活けてみても、翌日には枯れた花なども出てくるので、また整えなおし...。

というわけで、遠くから眺めるにはきれいですが、花瓶に活けるという花ではないと結論しています。


Bleuet des champs (Centaurea cyanus)
ヒナゲシマーガレット、ヤグルマギクがそろっている麦畑の写真をとりたいと、もう数年間思ってチャンスを待っているのですが、どうも3拍子そろった風景には行き当たりません。

ヒナゲシの花は大きいので写真で目立つのですが、ヤグルマギクは特に小さいので、うまい具合にトリコロールの3色で染まった景色などという写真はとれないのです...。

麦畑の中に矢車菊、道路沿いにヒナゲシが生えていた田舎の風景
マーガレットがなかったので三色旗の色にはなりませんでした・・・。
麦は青味がかった緑色をしています。それで麦畑に咲いているときは、ヤグルマギクがとても見えにくいです。
 
見かけるのは、いつも畑の中に紛れて生えている姿。茎がしっかりしていないので、何か支えられるものがないと自立できないのでしょうか?...

透き通るように美しい青い花弁なのですが、意気地がないヤツだ...などと思ってしまって、最近はヒナゲシの方が好きになっています。
作成:2004年7月
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