「カレンダーはいりません」とは言えない! Calendriers obligatoires 1/2 |
||||||||||
日本の会社などでは美しいカレンダーを作って配っていますが、フランスではあんなきれいなカレンダーをいただいたことはありません。店で売られているカレンダー以外に、美しいと言えるような配れれることがあるのだろうかとさえ思ってしまいます。 フランスらしいカレンダーの形 |
||||||||||
フランスでよく見かけるカレンダーは、半年分くらいの暦が並んでいるタイプです。
休日が記載されているのはもちろんですが、その他に聖人の祭日(キリスト教で毎日の聖人が決められている)も入っているのが普通です。
|
||||||||||
もっと実用的なタイプとしては、右の写真のようなカレンダーもあります。 裏表で1年分のカレンダーで、縦43センチ、横55センチ。 これは壁掛けにもなるのですが、机の上に置いておくのも便利ではあります。かなり厚手なので、下敷きとしても使い心地が良いし、カッターナイフで切るときの台にすると机を傷めないので重宝します。 この半分くらいの大きさのものもありますが、書き込みのスペースが小さ過ぎるので好かれないようです。 裏表がある1枚のカレンダーというのはフランスではスタンダードなもののようで、銀行以外にも作って配っている会社があります。 とは言っても、サービスの悪いフランスのこと。お得意さんなら向こうからカレンダーを持ってきてくれますが、私が取引き銀行のカレンダ^をもらいたい時には、カレンダーがある時期に銀行のカウンターに行って、お願いしていただくということになります。 ところが、フランスではほぼ強制的にカレンダーを買うという風習もあります! |
郵便屋さんが持ってきたカレンダー 中身は同じなのですが、色々な写真の表紙があるので好きなものを選びます |
郵便局のカレンダーは20ページ余りの小冊子の形(27cm × 21cm)。一般的な暦のページの他にも、色々な便利な情報が記載されたページがついています。日の出・日の入りの時刻、月の満ち干。ヨーロッパ、フランス、住んでいる県の地図。住んでいる県の市町村名一覧表、大きな町の地図や道路名。ファーストネームから祭日を探せる一覧表など。 きれいなのは表紙の厚紙だけで、中はワラ半紙のような紙に小さな字で情報が書き込まれてあります。コレクターもいるし、古いものが売られていて、生まれた年のカレンダーを誕生日にプレゼントしたりもします。 郵便局のカレンダーの歴史 フランスで郵便が始まったのは1758年。始めはパリ市内だったのが、次第に大都市でも行われるようになりました。この当時から郵便配達の人たちは、新年のお年玉をもらうために小冊子型のカレンダーを配ったそうです。1830年には農村部にも郵便が普及します。 郵便配達夫たちが自発的に始めたカレンダー配りですが、まもなく郵便局が発行したものを配らなければいけないという決まりもできました。1855年になって、郵便局のカレンダーは豆知識を入れた暦(almanach と呼ばれる)ものでなければならないと義務づけられました。聖人の祭日、地元についての情報などを入れることが条件となっています。 このときに今のようなカレンダーが確立したとしても、150年の歴史があるわけです。郵便局のカレンダーが特別扱いされるのも納得できます。 つまらないカレンダーもある 清掃局のものは飾ってきれいとは言えないものですが、色合いもマトモなだし、環境保護のメッセージもあるので、努力のあとは認めてあげなけばなりません。 |
|
でも、どうしようもないカレンダーもあります。田舎で見かけるカレンダーで、いつもひどい、と思ってしまうのはボランティア消防団のもの。 大きな厚紙に住んでいる市町村名が大きく書いてあって、何枚かの消防団の写真が並んでいます。それから、まん中に小さなカレンダーが貼り付けてあります。いかにも時代遅れの印刷屋さんが、安い費用で引き受けて作ったというシロモノ。 こんなカレンダーを喜ぶのは、消防団の家族の人たちくらいに違いありません。写真をとる気にもなりませんでした。 でもこうしたカレンダーは、ただ心づけをもらえるきっかけに過ぎないのですから、形だけあれば良いのです! |
心づけを催促されるのは、なんとなく腑に落ちない感じがするのですが、 カレンダーのおかげで救われたと言う友達もいます。 |
アマゾンで 2011年のカレンダーをチェック |
Copyright © Bourgognissimo. All Rights Reserved. |