フランスのご馳走: フォアグラ (Foie gras)

フォアグラの代表的な料理: テリーヌ

デリカテッセンで売られていた
フォアグラ:

枚数と厚さを言って切ってもらう

 目次: 世界三大珍味のフォアグラとは?
フォアグラのテリーヌ フォアグラのテリーヌを味わうには? レシピ: フォアグラのテリーヌ
フォアグラはテリーヌにするだけではない
フォアグラのテリーヌ
 フォアグラのテリーヌとは?  フォアグラを買うときの注意  フォアグラにトリュフを入れるのは邪道?
「フォアグラ(Foie gras)」といえば、生のものではなく、普通は前菜として食べる調理されたフォアグラを思い浮かべます。テリーヌ型に入れて焼いた「フォアグラのテリーヌ」が代表的なものですが、それとよく似たものができる調理法もあり、呼び名も様々です。

どんな風にしてテリーヌを作るのか、どうしたらおいしく食べられるかをご紹介する前に、フランスで「フォアグラ」と呼ばれるものがどんなものなのかを見てみましょう。

フォアグラのテリーヌとは?


前のページでご紹介したような生の状態もフォアグラと呼ぶのですが、普通、ご馳走で食べるフォアグラは下のようなテリーヌです(terrine de foie gras)。


テリーヌ
生のフォアグラを下ごしらえして、ちょうど入る大きさの「テリーヌ」と呼ばれる小型の器に入れ、オーブンで蒸し焼きにしたものがフォアグラのテリーヌとなります。

テリーヌの作り方は別のページで詳しくご紹介しますが、フランスでも普通は店で買います。クリスマスが近づくと、招待客を喜ばせようと挑戦する人はでてきますが。

自家製ないし小規模生産のフォアグラの味を知ってしまうと、缶詰のフォアグラなどを食べる気がしなくなります。長期保存できる市販のものは、保存がきくようにする加熱しすぎているので風味が落ちているからです。

レストランなどでは、余り焼きすぎていないことを示すために「Foie gras mi-cuit」という言い方でメニューに書いてあります。もっとも、これも好きずきではあります。ステーキも、レアは食べられないという人もいますので。

自家製がおいしいといっても、失敗してしまうと高級食材だけに被害が大きいのが問題です。レストランのシェフやプロが作ったフォアグラを味わう方が無難かもしれません。焼き立てがおいしい、というものではありませんし。


フォアグラにピスタチオの食感をプラスした
プチ・フォアグラテリーヌ・ピスタチオ


シェフ桑原 鴨とフォアグラ専門店

フォアグラのテリーヌ
レストランポンヌフ自家製
楽天市場で「フォアグラのテリーヌ」を探す

フォアグラを買うときの注意 ー 様々なフォアグラの呼び名がある!



市販のフォアグラを買うときにはご注意ください。フォアグラ100%ではなく、鶏肉や豚肉のレバーなどを混ぜたものもあります。フランスで市販されているフォアグラ加工品は50%以上でないと「フォアグラ」とは呼べないそうです。

ラベルの原材料を見れば表記されているはずですが、日本では曖昧にして(たとえ100%であっても)販売しているネットショップもあるようです。

フォアグラがどんなものかであるかを示す表示名を拾ってみました。

フォアグラが含まれている割合による呼び名
分類 名称 商品表示例
100% フォアグラ
Foie gras
フォアグラ以外の肉は使っていないもの。「フォアグラ」と表示されていても、フォアグラ100%ではないものもあるので、ラベルの表示を見て確認する必要があります。別のフォアグラとは混ぜないで作ったものは「Foie gras entier」と呼びます。
75%以上 フォアグラのパルフェ
Parfait de foie gras
 
50%以上 フォアグラのパテ
Pâté de foie gras,
Duo au foie gras
日本では、フォアグラではなく、普通のレバーで作ったものを「フォアグラのパテ」と呼んでいる感じがします。また逆に、本当のフォアグラでも一般に通用する「パテ」という言葉を使って表現している場合もあります。
 


形状などによる呼び名
分類 名称 商品表示例
調理法

フォアグラのテリーヌ
Terrine de foie gras,
Foie gras en terrine
できるだけ崩さない形のフォアグラをテリーヌ型に入れて焼いたもの。フォアグラ100%。
 
フォアグラ・オ・トルション
Foie gras au torchon
テリーヌ型に入れて調理するのではなく、フォアグラを布きんで包んで調理したもの。フォアグラ100%。
フォアグラ「ミ・キュイ
Foie gras mi-cuit
調理時間が短いレアのフォアグラ。普通のフォアグラとは違って保存食ではありません。
クリーム状 ブロック
Bloc de foie gras
ミンチにしたフォアグラを固めたもの。塊も入っているものは「Bloc de foie gras avec morceaux」と呼ばれます。フォアグラ100%。
   
ムース状 ムース
Mousse de foie gras
ブロックと似ていますが、他の肉を混ぜていることが多いようです。
 
トリュフ入り トリュフ入りフォアグラ
Foie gras truffé
トリュフを入れたフォアグラ。
   

注: テリーヌで焼くフォアグラ、布きんに包んで煮るフォアグラの違い、さらに「ミ・キュイ」のフォアグラについては、レシピのページをご覧になるとご理解いただけます。



フォアグラは
2葉からなる
なお、フランスで市販されるフォアグラの名称として法的な規制が定められているのは、たった3つなのだそうです。Foie gras entier、Foie gras、Bloc de foie gras。フォアグラ(肥大した肝臓)は2つの葉(よう)からできているのですが、それを完全に1羽の鳥からとれた肝臓を使っているか、寄せ集めでも良いか、形を残しているかによってこの3段階が定められているようです。
安いフォアグラにはご注意!


フォアグラ(ダック)パテ
余りのも安いフォアグラは疑う必要があるかも知れません。

右にリンクした右側のパテは、「フォアグラ」と書いてあるのですが、普通のカモのレバーから作ったパテに見えます。本当にフォアグラが入っているのでしょうか?...


純粋のフォアグラを「パテ」と呼んではいけない!

フォアグラはパテの一種なのですが、混ぜ物のないフォアグラからできている場合は「パテ」とは呼びません。

フォアグラは、フランス人にとってはご馳走です。100%フォアグラを振舞ってくれたフランス人に「このパテ、おいしい♪」などと言ってしまうと、フォアグラを食べさせる価値がない人だったと判断さればかりか、相手を不愉快にさせてしまうことにもなりかねないのでご注意くださいね!

フォアグラにトリュフを入れるのは邪道?



フォアグラテリーヌオートリュフ
(トリュフ入り)

鵞鳥のフォアグラ
トリュフ入り缶詰
フォアグラのテリーヌはご馳走ということで、トリュフが入ったテリーヌがあります。

フォアグラもトリュフも世界三大珍味ですので、これで2つの珍味が揃ってしまうわけです!

最高の贅沢♪

しかし...

トリュフは香りと歯ごたえを楽しむキノコです。加熱すると香りも薄れるので、フォアグラにトリュフが入っているのはただ目で楽しむだけになってしまいます。もったいない!...


トリュフ・エキストラ

フランス産(冬)黒トリュフ
入荷開始! ペリゴール産

イタリア オータムトリュフ
エキストラ(フレッシュ)

野生キノコに情熱を持っているシェフがおっしゃっていたこと:
 * トリュフは薄くスライスして生で食べるのが一番。
 * 脂分のあるものにコンタクトしたときに特性が最も良くでる。


トリュフとフォアグラを組み合わせたいのでしたら、食べるときにトリュフのスライスを乗せるのをお勧めしたいです。

右の写真は、自家製フォアグラのテリーヌにブルゴーニュ産のトリュフをのせてカナペにしてみたときのものです。
フォアグラは様々な料理にすることもできますし、
フォアグラ用のカモやガチョウからはマグレというステーキ肉もとれます。

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